金融は枯れた技術を使う⇒ITガバナンスの欠如?

先日、外資系ベンダーに勤める友人と飲みに行った時の話。日本の金融は枯れた(成熟した)技術を使う。結果として、サーバのリソースが一杯になったものを複数用意する。最新鋭の機器を用いれば、リソースは数%しか消費せず、また、1台のサーバを物理領域と論理領域に切り分けることができ、複数OSを稼動することができる。諸外国では積極的に最新技術を取り入れ効率的にしているのだが、日本の金融は枯れた技術を使うわけで、日本市場は独特である。といった話をしてくれた。
あーなるほどと思った。外資系ハードウェアベンダーの日本法人の不振は独特な市場に合った訳だ。
枯れた技術を優先(結果リソースが不足した)している最もよい例が東証で、

東証は、新興企業でも上場しやすい新市場「マザーズ」を新設したり、個人投資家を証券市場に呼び込むための啓もう策を展開するなど、取引を活発にするための経営戦略を推進してきました。しかし、戦略通り活発になった取引量に、システム増強が追いつかないという皮肉な結果になりました。(http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/COLUMN/20060626/241786/)

つまりのところ、日本の企業は経営戦略とITの関連性を持たせることが下手。CIOが怠慢。ということが言えないだろうか。最近CIOっぽい役割の方と仕事で会う機会がありますが、コストにしか興味がないように思えます。本格的に経営戦略とIT投資をポートフォリオのように管理しようとすると、資産・ベンダー・人員等を棚卸したり、プロジェクト管理といった面倒な実作業が発生したり、はたまたKPI,ROIなどの値を計測しなくてはならないし、非常に大変な作業となります。CIOと呼ばれる方は、会社の中で最も多忙な間接部門になるはずだと思います。
IT投資を適切に行うためのITガバナンス。これは非常に重要な概念だと考えています。