くら寿司ITレポート

ずっと行って見たかった、回転寿司チェーン業界3位の「くら寿司」に行きました。
というのも、最近ITを経営に生かしている回転寿司屋で、結構取り上げられているようです。

サービス・イノベーション入門 経営とIT >経営とIT新潮流 >サービス・イノベーション [サービス・イノベーションは領域を超えて]第2回 顧客情報がサービスを改善する、くら寿司はIT活用で売り上げ増
http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/COLUMN/20090721/334166/?ST=biz_service&P=2

その念願のくら寿司レポートを以下に綴る。

回転寿司屋であるのに、"順番待ち"をインターネットで予約することができるといううわさを聞いていた。まずは、くら寿司のホームページに行ってみた。すると、ホームページはFLASHベースのページで、あまり凝っていない。予約は出来ないのか?と探していると、PDFファイルに携帯サイトへの誘導が書かれていた。早速、PCのディスプレイに写したQRコードで、携帯サイトへ行ってみる。会員に入る必要があるが、すんなりと予約することが出来た。

予約は複数の時間から選択する形式で、なぜか、半端な時間ばかり。「17:23」を予約した。この半端の時間の秘密はよくわからない。。

家から、車で15分ほどの所に最寄のくら寿司がある。17時台というのに、駐車場はほとんどが埋まっていた。人気の高さが感じられる。
携帯で予約していくと、多くの客が並んでいても、優先的に呼んでくれる。(座席の予約ではないことに注意したい。)

すんなりと、くら寿司のテーブル席に着くことができた。

くら寿司の注文の仕方は、回転寿司屋にも関わらず、タッチパネルで注文が可能である。(店員に口頭での注文はできない。)最近のファミレス、飲み屋チェーンのようなタッチパネルを想像していたが、実際は、カーナビ程度の大きさで若干しょぼい。タッチパネルで早速複数の注文をしてみると、画面上に現在の待ち時間が表示される。どうやら、作業者の人数と、待ち行列から自動で計算し目安を表示しているようだ。

「15分待ち」ということだったが、実際は5分程度でやってきた。かなり大げさに時間を算出しているらしい。注文した寿司は他の寿司と同様に回転レーンに乗ってやってくる。したがって、他の客が注文した寿司との区別がつかない。他回転寿司チェーンによっては、テーブル番号等の目印を皿につけてレーンにのせているが、くら寿司は違う。自分の寿司と他の客の寿司が見た目上では区別できないのだ。
自分の寿司はどれなんだ?と焦っていたが、ある時、タッチパネルに「注文の品が着きます!」とアラートが表示された。その後レーンにしっかりと注文の品がタイムリーに到着したのである。

アラートがいきなり表示されるので、ゆっくり落ち着いて寿司を食べることができないのであるが、タイミングよく注文すれば問題ない。
この仕組みは、おそらく、注文品用のトレイに、RFIDタグがはられていて、注文者のテーブルが近づいた時に連動していると予想される。

寿司の皿の裏にはQRコードが着いている。これは、時間情報を埋め込んでおり、自動で時間の経過した寿司を廃棄するために付加されているということをどこかで聞いたことがある。携帯電話についているQRコードリーダで読み込んでみれば、どんな情報が格納されているかわかるだろうと、たくらみ、いざ携帯電話をかざして見ると、QRコードのくせに、読み取ることができなかった!これにはさすがに驚いた。セキュリティをかけている(かけられる)のだろうか?

色々楽しみながら、お寿司を食べていったが、一つおもしろい仕組みがあったので紹介したい。

食べ終わった皿は、普通のすし屋ではただ積み重ねるだけだと思うが、くら寿司の場合は座席の端にある皿を入れる口があり、そこにドンドンと皿を入れていけばよい仕組みになっている。これはシステム的に何枚食べたかをカウントしてくれる仕組みのようだ。
しかし、ただ入れているだけではなく、5枚ごとに、タッチパネルがいきなり反応し、"くじ"のようなものが始まるのだ。
これに見事に当たると、座席端の上に設置されている、"ガチャガチャ"のようなものからカプセルが出てくる。
そのカプセルには、「ストラップ」「300円割引券(平日用)」が入っていた。
今回は20枚食べたため、4回のくじを行った所、2回当たった。5割程度の勝率が期待できる。

最後の会計はタッチパネルで押すだけでよく、非常に効率的になっていると感じた。

まとめると、以下の仕組みがとても新鮮のように思える。

  • 携帯による、順番待ちの予約
  • タッチパネルによる注文と、注文品の到着のアラート
  • 食べる分だけ、挑戦できる、ちょっとしたお楽しみくじ

本社は大阪のようなので、関西に多いとは思うのだが、ITパーソンには是非、行って欲しいすし屋である。